キャリコン覚えたこと①

申請してから何も音沙汰なかったが、なんと受験票が届いた!

実務経験が認められたということか。

それとも実務証明にサインしてもらった元上司が、東証一部の取締役だから効果があったのか。

いずれにしろ学校行かなくても受験できることになったので、慌てて勉強。

 

試験用のテキストがないので、色々調べた結果参考書を1つ購入。

木村先生の「キャリアコンサルティング理論と実際」

あとは過去3回分の過去問を解き、間違ったところをひたすら暗記。

何も知らない状態でも第六回の過去問は50点だった。

 

①第六回を解いて50点、わからなかったところを勉強

②第五回を解いて62点、第六回と合わせてわからなかったところを勉強

③第四回を解いて73点、合格点に達する。

 

後はこの過去三回分をひたすら暗記。

中小企業診断士と比べてもかなり簡単そうだ。

 

というわけで、覚えたこと。

 

第1部キャリアコンサルティングに関連する諸理論

 

キャリアガイダンスの諸理論

1、職業選択理論

①特性・因子理論

 別名、マッチング理論。「丸いクギは丸い穴に」

 職業指導の創始者パースンズがこれの元を作った。 

 

②意思決定理論

  • ジェラット

 ・意思決定のプロセスを重視。潜在的な可能性と現実との距離を近づけるための意思決定

 ・①予期システム、②価値(評価)システム、③基準(決定)システムの3段階で意思決定

 ・不確実性を積極的に受け入れる。

 

  • ヒルトン

 認知的不協和理論を意思決定プロセスに応用。

 意思決定は、外界からの入力と環境との不協和、それに対する耐性、および再調整によって行われる。

 

③社会的学習理論

  • クランボルツ

 ・職業選択は、学習の結果である。未決定は新しい学習をもたらすために必要な望ましいもの。

 ・影響を及ぼす要因は、

  • 生得的(遺伝的)に持っている資質や能力
  • 環境条件や出来事
  • 学習経験
  • 課題解決スキル

  特に③、④重視

 

2、構造理論

人間と環境の相互作用を重視

その力点を「個人」に置くか、「環境」に置くかによって、心理学的構造理論と社会学的構造理論に分かれる

 

①心理学的構造理論

 

 精神分析(構造論) — 「現実原則、快楽原則、道徳原則」

 

  • ローの理論

 ・親の養育態度によってもたらされる。親の養育態度は①情緒型②拒否型③需要型の3つに分けられる

 

 ・人の行動は、パーソナリティと環境との相互作用によって決定される

 ・現実的、研究的、芸術的、社会的、企業的、慣習的の6つの類型に分けられる

 ・同じ類型に属する人と環境の調和的相互作用が、より安定した職業選択をもたらす

 「類は友を呼ぶ」ということ

 ・VPI職業興味検査

  160個の職業を提示し、それぞれの職業に対する興味、関心の有無を回答させ、興味領域を上記の6領域に個人特性を測る

 

3、職業発達理論

個人のキャリア発達過程、発達段階に応じた課題の解決を支援することが目的であるという理論

 ・職業選択には長い年月を通しての発達過程が見られることに着目

 ・職業発達のプロセスを、「空想期」「試行期」「現実期」の発達段階を至るものと考えた

 

  • スーパーの理論

 ・特性因子理論と自己概念理論を統合することで職業発達が構築できる

 ・成長、探索、確立、維持、下降(解放)の5つのライフステージにおける意思決定が重要。

 ・キャリア発達の理論的アプローチに14の命題がある

 ・人が生まれてから死ぬまでの間ライフ・キャリアをどのように構成するのか視覚的に描写したライフ・キャリア・レインボーでは、キャリアを役割と時間軸の2次元で捉える。時間軸は上記の5つのライフステージ

 

4、新しいキャリア発達理論

1990年以降の発達理論

構築理論(ナラティブアプローチ) ※ナラティブ=物語

社会的においてどのような意味を構築していくかについて探索する

キャリアはノンフィクションの仕事経験小説。各人の「ライフテーマ」を明らかにすることが最も重要。

  • サビカス

 ・他者との相互作用を重視。選択から構築へ、マッチングから雇用へ。主観的なものに重きを置く理論

 

 

キャリアカウンセリングの諸理論

  • 感情的アプローチ

状況や環境そのものよりも「クライエント自身の、現在の見方や感じ方」に焦点を当てる

 

(1)来訪者中心カウンセリング

  • ロジャーズ

 ・カウンセラーに必要とされる態度、「受容」「共感」「自己一致」

 ・3つの領域

  • 自己概念と経験が一致
  • 自己概念のうち経験と一致しない部分
  • 経験のうち自己概念と一致しない部分

 

(2)精神分析的カウンセリング

 精神分析的アプローチでは、相談者の現在の行動と過去の経験を関連づけて考え、関連に気づくことで自己理解と問題の軽減を促す

 ・局所論 — 心の世界を、①意識、②前意識、③無意識の領域に区分

 ・構造論 — 心の構造を、①自我、②イド、③超自我の3層からなる「心的装置」として捉えた

 

  • 認知的アプローチ 論理療法、認知療法、現実療法

 ・人の感情は思考によって影響を受け、問題が起きるのは非合理的な思考によって考えたり行動したりするときである

 ・過去の経験よりも、現在抱えている問題が改善しなかったり悪化したりする過程に目を向けていく

 

  • 行動的アプローチ 認知行動療法
  • 感情や思考は、行動から推測されたものに過ぎないという考え方
  • 「個人の病的症状や問題行動は、不適切な行動の学習、適切な行動の未学習及び環境による不適切な刺激と強化によって起こされる」とし、「弛緩訓練」、「脱感作」、「自己主張訓練」などの訓練によって、不適切な行動を除去する

 

 

4、包括的、折衷的アプローチ

キャリアカウンセリングに最もふさわしいアプローチは、ある理論にとらわれいないことが大事。

  • アイビーのマイクロカウンセリング、カーカフのヘルピング

 

 

組織キャリアの諸理論

キャリアは職業発達理論が指摘するように生涯を通じて発達するが、その多くは企業などの組織内において形成される

  • シャイン

・キャリアを、「外的キャリア」と「内的キャリア」の2つの軸から捉えている

 外的キャリア=その人が経験した仕事の内容や実績、組織内での地位など

 内的キャリア=職業生活による歩みや動きに対する自分なりの意味付け

 

・外的キャリアからみたキャリアコーンを使った3次元モデル。

 組織内キャリアとは組織内の移動にほかならないとし、機能(部門)、地位(役職)、中心性(同一部署、同一地位内で仕事の中身が組織にとってより重要で中心的なものへ移動していく過程)、の3次元モデルで説明している

 

キャリア・アンカー

個人が選択を迫られた時に、その人が最も放棄したがらない欲求、価値観、能力など。

シャインは8つのカテゴリー分けをしている

専門・職種別コンピタンス、全般管理コンピタンス、自立・独立、保証・安定など。

 

 

自己理解の意義と内容

将来のキャリアを合理的に選択し、それを実践していくためには、「自分自身」について理解することがまず第一歩

 

1、スーパーの職業的適合性

「人と職業とのふさわしさを規定する条件」として「職業的適合性」という概念を提出している。

※能力の下位項目に適正、技量

 パーソナリティの下位項目に、適応、価値観、興味、態度

 

2、最近の職業能力観

  • エンプロイアビリティ(雇用されうる能力)

 ①職務遂行に必要となる特定の知識・技能などの顕在的なもの

 ②協調性、積極性等職務遂行にあたり、各個人が保持している思考特性や行動特性に係るもの

 ③動機、人柄、性格、信念、価値観等の顕在的な個人的特性に関するもの

 

  • シュロスバーグのキャリア理論

 人生は転機(トランジション)の連続として捉えている

 トランジションとは、個人の人生におけるその人独自の出来事であり、そのうちいくつかはその人の人生において大きな転機となる出来事であるとした

・転機に直面したときに利用出来る内的資源=4S 「状況」「自己」「支援」「戦略」

 

  • ブリッジス

 トランジションを、「終焉」「中立圏」「開始」の3つのプロセスがあるとし、中立圏は混乱や苦悩の時期。「終わり」と「始まり」の間に重要な空白ないしは休養期間が入るとした

 

  • ハンセン

 精神性のキャリアカウンセリング

 4L 「労働」「愛」「学習」「余暇」

 

  • フォーカシング

 カウンセリングにおいてクライアントが自分の中で感じられる身体感覚(フェルトセンス)のこと。

 ・フェルトセンス — 日曜日の夕方に明日の仕事について考えると気が重くなって身体のある部分に何らかの感覚があることに気づく。これがフェルトセンス

 →5つのスキル 

  ①認める ②関係を見つける ③友達のようにいる ④共鳴させる ⑤受け取る